2014/9/24

CIS諸国

「南回廊」天然ガスパイプラインに着工

この記事の要約

アゼルバイジャンの首都バクーで20日、同国からトルコを経由し南欧まで天然ガスを運ぶ「南回廊」パイプラインの着工記念式典が開かれた。アゼルバイジャン国営石油SOCARのアブラエフ社長によると、総工費は450億米ドルに上る見 […]

アゼルバイジャンの首都バクーで20日、同国からトルコを経由し南欧まで天然ガスを運ぶ「南回廊」パイプラインの着工記念式典が開かれた。アゼルバイジャン国営石油SOCARのアブラエフ社長によると、総工費は450億米ドルに上る見通し。

「南回廊」の整備は、ロシアを経由せずに中央アジア産の天然ガスを欧州に供給するのが目的だ。対ロシア依存の緩和を目指す欧州連合(EU)にとっては、調達先の多様化につながる重要なプロジェクトの一つとなっている。アゼルバイジャンは、南回廊が国産だけでなく、近隣諸国産の天然ガスの輸送にも用途が広がり、重要な供給ラインとして機能していくと期待している。

「南回廊」の整備は◇南コーカサス・パイプラインの拡張[バクー・トビリシ・エルズルム・パイプライン]◇アナトリア横断パイプライン(TANAP)◇アドリア海横断パイプライン(TAP)の3プロジェクトから構成される。

シャー・デニズ第2フェーズ開発で生産される天然ガスを2018年からトルコに、19年から欧州へ供給する。年間輸出量はトルコ向けが60億立法メートル、欧州向けが100億立法メートルとなる。