2014/10/8

ロシア

シェル、露のシェール油開発合弁事業を凍結

この記事の要約

英蘭系石油大手のロイヤル・ダッチ・シェルが、欧米のロシアに対する経済制裁発動を受けて、ロシア国営ガス会社ガスプロムの石油子会社ガスプロム・ネフトとシベリアで進めるシェールオイル開発の合弁プロジェクトの凍結を決めた。ガスプ […]

英蘭系石油大手のロイヤル・ダッチ・シェルが、欧米のロシアに対する経済制裁発動を受けて、ロシア国営ガス会社ガスプロムの石油子会社ガスプロム・ネフトとシベリアで進めるシェールオイル開発の合弁プロジェクトの凍結を決めた。ガスプロム・ネフトのデュコフ最高経営責任者(CEO)が3日、インタファクス通信に明らかにした。

両社は西シベリアで、「バジェノフ層」と呼ばれる世界最大級のシェールオイル層の開発を進めている。しかし、シェルはウクライナ問題をめぐるEUの対ロシア制裁で、同国の大手石油関連企業による欧州金融市場での資金調達の制限や、深海や北極海での資源開発で欧州の企業が試掘や掘削などの技術援助提供を禁止したことから、同合弁事業の中止を決めた。デュコフCEOによると、これを受けてガスプロム・ネフトは単独で同事業を継続する方針だ。

欧米の石油会社では、米エクソンモービルが9月、ロシア国営石油会社ロスネフチと共同で進める10件の油田開発事業の凍結を発表していた。デュコフCEOによると、シェルは西シベリアのサリム油田開発など、他のガスプロム・ネフトとの合弁事業は継続するという。