州連合(EU)の対ロシア制裁をめぐり、ズベルバンク、VTBバンク、開発対外経済銀行(VEB)のロシアの大手銀行3行が24日、制裁の解除を求めて欧州一般裁判所に提訴したことを相次いで明らかにした。
EUは7月末、ウクライナ情勢をめぐる制裁の対象にズベルバンク、VTBバンク、VEB、ガスプロムバンク、ロスセリホズバンク(ロシア農業銀行)の大手銀行5行を追加すると発表。EU内の企業や個人は8月1日以降、これらの銀行が新規に発行する株式・債券などを購入、または売却することが禁じられた。これにより、ロシアの銀行が長期の資金調達や債務償還などが難しくなった。
今回提訴した3行は訴えの根拠など詳細については公表していない。ズベルバンクとVTBバンクはブルームバーグの取材に対し、事案が裁判所による審査中であることを理由にコメントを拒否した。
EUの対ロシア制裁をめぐっては、国営石油会社ロスネフチとプーチン大統領に近い実業家のアルカジ・ローテンベルク氏も先ごろ、制裁の撤回を求める訴えを欧州一般裁判所に起こしている。