2014/11/5

バルト三国

バルト3国、「レール・バルティカ」で合弁会社設立

この記事の要約

バルト3国のエストニア、ラトビア、リトアニアは10月28日、フィンランドから同地域経てポーランドの首都ワルシャワを結ぶ国際鉄道路線プロジェクト「レール・バルティカ」について、3カ国が管轄する区間の事業母体となる合弁会社R […]

バルト3国のエストニア、ラトビア、リトアニアは10月28日、フィンランドから同地域経てポーランドの首都ワルシャワを結ぶ国際鉄道路線プロジェクト「レール・バルティカ」について、3カ国が管轄する区間の事業母体となる合弁会社RB Railを設立する契約に調印した。出資比率はそれぞれ33.33%となる。

RB Railはラトビアの首都リガに拠点を置き、エストニアの首都タリンからポーランド国境に至る全長728kmの路線の設計、建設、マーケティングを担う。3カ国とも自国内の路線工事に着工しており、ラトビアは2024年の完成を目指している。

レール・バルティカは軌道幅が欧州規格の1435ミリメートルを採用。国際列車の乗り入れを可能にする。平均走行時速170キロメートルを想定し、最高時速240キロまで対応する。タリンからポーランド国境までの所要時間は平均約4時間に短縮され、バルト3国と欧州諸国の交通の便が大きく改善される。

国際技術コンサルティング会社AECOMは、プロジェクトの総投資額は36億8,000万ユーロに達すると推定している。欧州連合(EU)が総事業費の最大85%を助成する見込みで、各国は国内区間について個別に助成金の申請を行なう。リトアニアは来年2月にも助成金の申請手続きにかかることを明らかにしている。

「レール・バルティカ」はEUの汎欧州輸送ネットワーク(TEN-T)計画の重要なプロジェクトのひとつ。鉄道貨物輸送の促進により、道路交通の安全性向上とCO2排出量削減を図る。