2014/11/12

総合・マクロ

ロシア通貨ルーブル、変動相場制へ移行

この記事の要約

ロシア中央銀行(CBR)は10日、自国通貨ルーブルの大幅変動を防ぐ目的で設定してきたユーロとドルからなる通貨バスケット制を廃止すると発表した。ルーブルに対する投機的な動きを防ぐのが狙いで、通貨バスケットの変動幅の設定に応 […]

ロシア中央銀行(CBR)は10日、自国通貨ルーブルの大幅変動を防ぐ目的で設定してきたユーロとドルからなる通貨バスケット制を廃止すると発表した。ルーブルに対する投機的な動きを防ぐのが狙いで、通貨バスケットの変動幅の設定に応じて行う市場介入を取りやめる。これにより同国は変動相場制に移行する。

通貨バスケットの変動幅を設定して為替レートがその範囲内に収まるようにする中銀のこれまでの介入方式は市場の事前予測が容易だった。政府はこれが投機筋による攻撃を招き、ルーブル下落につながっていると判断したもようだ。CBRのナビウリナ総裁は同日、必要な額の市場介入はいつでも可能だと明言した。

ウクライナ情勢をめぐる欧米の対ロ制裁や、ロシアの主力輸出品である原油の価格低下の影響で、ルーブルは対ドルで連日最安値を更新していた。ナビウリナ総裁の発言後はルーブルレートが3.5%上昇した。

ロシアのプーチン大統領はアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席するために訪れていた北京で、「CBRはルーブルへの投機的な動きに立ち向かうだろう」と発言。自国通貨の安定化に自信を示した。

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