2014/11/26

総合・マクロ

ロシアとサウジアラビア、石油市場の需給バランス確保で協力

この記事の要約

ロシアのラブロフ外相とサウジアラビアのサウード・アルファイサル外相は21日、モスクワで会談し、原油市場の需給バランスを保つ立場で協力していくことを確認した。ラブロフ外相が会談後に明らかにした。 米国が過去30年なかった勢 […]

ロシアのラブロフ外相とサウジアラビアのサウード・アルファイサル外相は21日、モスクワで会談し、原油市場の需給バランスを保つ立場で協力していくことを確認した。ラブロフ外相が会談後に明らかにした。

米国が過去30年なかった勢いで増産を進めていることなどで、石油の供給量は増加している。加えて、世界需要が減少の兆しを示しているため、取引価格は過去4年で最低の水準に近付いている。ロシアは歳入の半分を石油と天然ガスに頼っており、財政赤字を出さないためには、ウラル原油価格が一定の水準を超えていなければならない。しかし、現時点の相場はこれを下回っている状況だ。

ロシアとサウジアラビアは合わせて世界原油生産の25%を担う。ラブロフ外相は、需給バランスが「意図的に破壊」された場合、原油生産国はこれらの人工的な要素を正す措置をとる権利があると話し、両国が協力することで合意したと発表した。ただ、具体的な点は明らかになっていない。

石油価格については、サウジアラビアが加盟する石油輸出国機構(OPEC)が27日の総会で減産を決めるかどうかに注目が集まっている。一方でロシアのノヴァク・エネルギー相によると、現時点では同国が減産する予定はない。