2014/12/3

ロシア

ルーブル最安値を更新、原油価格下落を背景に

この記事の要約

ロシア通貨ルーブルの下落傾向が続いている。1日の対米ドル為替相場は53.95ルーブル、対ユーロでは67.3ルーブルと過去最低を記録した。その後、相場は安定する方向で、市場関係者は中央銀行が小規模介入を実施したと推測してい […]

ロシア通貨ルーブルの下落傾向が続いている。1日の対米ドル為替相場は53.95ルーブル、対ユーロでは67.3ルーブルと過去最低を記録した。その後、相場は安定する方向で、市場関係者は中央銀行が小規模介入を実施したと推測している。

今回のルーブル安の背景には、原油価格の低下がある。石油輸出国機構(OPEC)が生産量の維持を決定したことで、欧州石油市場の指標となる北海産ブレントの価格が下落。1日には70ドル/バレルを下回り、過去5年あまりで最低を記録した。

ロシアは輸出高の3分の2、歳入の半分を石油・天然ガス産業に頼る。このため、市場価格の動きが経済に与える影響は甚大だ。

また、ロシアの銀行・企業が抱える外貨建て債務のうち、年内に約300億ドル相当が償還期限を迎える。これに関連して外貨需要の拡大が見込まれることも、ルーブルへの圧力を高めている。(1RUB=2.27JPY)