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2014/12/10

ハンガリー

アルピクとフォターヴ、ブダペスト地域暖房近代化に180億フォリント投資

この記事の要約

スイスの電力供給最大手アルピクとハンガリーの地域熱供給会社フォターヴが、ブダペスト地域暖房網の近代化に180億フォリント(約5,860万ユーロ)を投じる。ブダペスト南地域をカバーする熱供給網を整備することで発電所間の競争 […]

スイスの電力供給最大手アルピクとハンガリーの地域熱供給会社フォターヴが、ブダペスト地域暖房網の近代化に180億フォリント(約5,860万ユーロ)を投じる。ブダペスト南地域をカバーする熱供給網を整備することで発電所間の競争を促進するとともに、熱供給の効率化を図る。

投資額のうち、フォターヴが157億フォリントを負担する。うち、半分は欧州連合(EU)からの助成金でまかなう。残る23億フォリントをアルピクが支出する。アルピクはこのほかにも、環境対策として2019年までに43億フォリントを投資する計画だ。

プロジェクトでは、区画毎に分かれている熱供給ラインを新しいパイプラインで結び、ブダペスト南地区を網羅する供給網を創り出す。また、アルピクの運営するチェペル第2熱併給発電所の出力を145メガワットから245メガワットへ引き上げる。2016~17年に実施する。

アルピクはスイス最大の電力供給会社で国内市場で3分の1のシェアを誇る。発電・電力販売のほか、エネルギー関連サービスを手掛ける。ハンガリーには2000年に進出。100人を雇用し、投資残高は600億フォリントに上る。昨年のグループ売上代価は93億7,000万スイス・フラン。

フォターヴはブダペスト市が運営する地域暖房事業者で、一般世帯23万世帯、企業7,000社を顧客に持つ。これは同市の地域暖房市場の約3割に相当する。従業員634人で5つの発電所5カ所と6つのヒートステーションのほか、ごみ焼却施設も運営している。昨年の売上高は673億フォリントだった。(1HUF=0.48JPY)