2014/12/10

総合 - 東欧経済ニュース

EUがサウス・ストリーム計画の続行目指す、ロシアが中止表明も

この記事の要約

欧州連合(EU)は、ロシアが中止を発表した天然ガスパイプライン「サウス・ストリーム」の建設計画の続行に向けロシアと合意を探る意向だ。欧州委員会のシェフチョビチ副委員長(エネルギー同盟担当)は2日、サウス・ストリームに関す […]

欧州連合(EU)は、ロシアが中止を発表した天然ガスパイプライン「サウス・ストリーム」の建設計画の続行に向けロシアと合意を探る意向だ。欧州委員会のシェフチョビチ副委員長(エネルギー同盟担当)は2日、サウス・ストリームに関する会合を予定通り開催すると発表した。

サウス・ストリームはロシア南西部からウクライナを迂回して黒海海底を通り欧州諸国に至るガスパイプライン。2006年のロシアとウクライナのガスを巡る紛争をきっかけに、欧州へ天然ガスを安定供給することを目指し建設計画が進められてきた。

この計画についてロシアのプーチン大統領は1日、訪問先のトルコで、EUが実現に消極的だと非難し、「欧州が(サウス・ストリーム計画を)実施したくないのであれば、実施されないだろう」と述べた上で、計画中止は「欧州の経済に損害を与えるだろう」と警告。サウス・ストリーム計画を主導するロシア国営天然ガス企業ガスプロムのミレル最高経営責任者(CEO)も、「プロジェクトは打ち切りだ」と述べた。

こうしたロシア側の発言を受け、シェフチョビチ副委員長は声明で、「(サウス・ストリームに関する)次回会合は9日に予定されており、ロシアの計画撤回宣言にかかわらず開催する見通しだ」とし、「会合では当然、この最新の動向が議題に追加されるだろう」と述べた。また、欧州委のイトコネン報道官は2日の定例記者会見で、「サウス・ストリームに対するEUの姿勢に変わりはない。パイプラインはEU法に沿った形で建設・運営されなければならない」と述べた。

ガスプロムはサウス・ストリームを2018年にも稼働させる方針で、2012年に建設に着手した。13年10月にはパイプラインの通過国のひとつであるブルガリアで始まったが、EUは同計画がガスの生産と輸送の分離という競争法の規定に抵触している疑いがあるとして、今年半ばにブルガリア政府に対し建設を中止するよう指示。ウクライナ問題をめぐる欧米による対ロシア制裁によって資金調達が難しくなったこともあり、計画は難航していた。