2015/1/14

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

クロアチア大統領選、野党候補が僅差で当選

この記事の要約

クロアチアで11日行われた大統領選挙の決選投票は、中道右派の野党・クロアチア民主同盟(HDZ)が擁立した元外相のコリンダ・グラバルキタロヴィッチ候補(46)が、現職で与党・社会党(SPD)出身のイヴォ・ヨシポヴィッチ候補 […]

クロアチアで11日行われた大統領選挙の決選投票は、中道右派の野党・クロアチア民主同盟(HDZ)が擁立した元外相のコリンダ・グラバルキタロヴィッチ候補(46)が、現職で与党・社会党(SPD)出身のイヴォ・ヨシポヴィッチ候補(57)を破り、当選を果たした。女性大統領はクロアチアで初めて。来月19日に就任式が行われる。

中央選管が開票率99.3%の時点で発表した結果によると、グラバルキタロヴィッチ候補が50.4%を得票し、わずか0.8ポイント差でヨシポヴィッチ候補に競り勝った。第一回投票前はヨシポヴィッチ候補の優勢が伝えられていたが、一向に改善しない経済に対する国民の不満がグラバルキタロヴィッチ氏に追い風となったもようだ。

大統領の国政における権限は小さいものの、クロアチアでは今回の大統領選が年末の議会選挙の行方を占うものとして注目を集めていた。グラバルキタロヴィッチ候補が当選したことで、HDZの議会選への展望も明るくなっている。

グラバルキタロヴィッチ氏はサナデル元首相に重用されて政界入りした。主に外交で活躍し、外相のほか、欧州統合相、在ワシントン大使、北大西洋条約機構(NATO)事務次長補などを歴任してきた。(東欧経済ニュース1月5日号「クロアチア大統領選、11日に決選投票へ」を参照)