ベラルーシ中央銀行は9日、通貨ベラルーシ・ルーブル(BYR)の対米ドル公式レートを7.5%引き下げた。隣国ロシアの通貨、ルーブル急落による自国経済の混乱を回避する政策の一環で、主要政策金利も5%引き上げて25%とした。同中銀は昨年末からこれまでに通貨切り下げを対ドルで3回実施しており、合計の引き下げ幅は約25%に達した。
今回は公式レートを1ドル=1万2,740BYRから1万3,760BYRに引き下げた。
ベラルーシはロシアと密接な通商関係にあり、ロシア向け輸出の約9割をルーブル建てが占める。ルーブルの対ドルレートは欧米の制裁や原油安の影響で昨年から40%下落しており、ベラルーシの輸出産業は大きなしわ寄せを受けている。同国のルカシェンコ大統領はこれを受けて12月中旬、対ロシア貿易の決済通貨をルーブルから米ドルまたはユーロに切り替えるよう内閣に指示した。(1BYR=0.0085JPY)