中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2015/1/21

コーヒーブレイク

「性的倒錯者」は免許取り上げ~ロシア

この記事の要約

ロシアで6日から、自動車免許の取得に性的嗜好の「健全性」が問われる新しい政令が発効した。「交通事故死を人口10万人当たり10人以内に減らす」のが目的で、「性的嗜好や性的アイデンティティーに問題がある者」の運転を禁じること […]

ロシアで6日から、自動車免許の取得に性的嗜好の「健全性」が問われる新しい政令が発効した。「交通事故死を人口10万人当たり10人以内に減らす」のが目的で、「性的嗜好や性的アイデンティティーに問題がある者」の運転を禁じることができる。人権団体は「同性愛者の差別に続く恣意的な措置」、精神科医団体は「精神症患者の人権を制限するもの」と抗議。与党の中からも「性的嗜好と運転能力の有無は一概に関連付けられない」という声があがっている。

昨年末に閣議決定されたこの政令によると、フェティシズム、露出症、窃視症(のぞき見)、異性装(男装・女装)、小児性愛、サドマゾヒズム、性転換症などの「性的倒錯者」や、統合失調症、てんかん、ギャンブル依存症、窃盗症の患者、全盲者などに運転を禁止することができる。

抗議に対して保健省は「慢性的かつ長期的で、病的症状が継続あるいはたびたび悪化する精神障害」を持つ「患者」のごく一部が対象となると説明した。