2015/2/4

ロシア

ロシア銀行最大手、引出し額上限を引き下げ

この記事の要約

ロシア銀行最大手で国営のズベルバンクが、来月から現金引出し上限額を引き下げる。クレジットカードを用いた自動預払機(ATM)での取引が対象だ。引出額が増加している現状に対処し、カード決済を促進する狙い。 国内で人気の高い「 […]

ロシア銀行最大手で国営のズベルバンクが、来月から現金引出し上限額を引き下げる。クレジットカードを用いた自動預払機(ATM)での取引が対象だ。引出額が増加している現状に対処し、カード決済を促進する狙い。

国内で人気の高い「ビザ・クラシック」と「マスターカード・スタンダード」では、現行の15万ルーブルから5万ルーブル(637ユーロ)に引き下げる。他のビザ、マスターカードについても1日に引き出せる金額が減る。

ロシアでは口座から現金を引き出す動きが広がっている。米シティグループ、墺ライファイゼン銀行や、ハンティ・マンシースク・オトクリチェ銀行など首都モスクワで営業する他の銀行は、すでに12月の時点で、ルーブル引出し額増加、米ドル・ユーロの需要拡大を伝えていた。

ロシアの銀行は、不良債権の急増と減益の加速に苦しんでおり、国家助成を申請したところもある。原油安と欧米による制裁で、資本流出・ルーブル安が加速していることも状況を悪化させている。

中堅銀行のSBバンクも26日以来、現金引出し業務を停止している。