2015/2/4

ロシア

ロシア中銀が予想外の利下げ、為替相場より景気回復優先

この記事の要約

ロシア中央銀行(CBR)は1月30日、主要政策金利である7日物入札レポ金利を2月2日付で現行の17%から15%に引き下げると発表した。利下げは2013年9月以来、1年4カ月ぶり。CBRは先月16日に金利を6.5ポイント引 […]

ロシア中央銀行(CBR)は1月30日、主要政策金利である7日物入札レポ金利を2月2日付で現行の17%から15%に引き下げると発表した。利下げは2013年9月以来、1年4カ月ぶり。CBRは先月16日に金利を6.5ポイント引き上げたばかりで、インフレ率も26日時点で13.1%と高水準にあることから、市場は利下げを予想していなかった。金利引き下げで企業などが金融機関から資金を調達しやすくすることが狙いで、低迷する自国経済のテコ入れをルーブル安の阻止よりも優先した格好だ。

CBRのナビウリナ総裁は「今回の決定は経済成長の回復とインフレの抑制という2つの目標のバランスをとることが狙い」だと述べたうえで、「15%の金利は中期的なインフレ目標の達成に十分な水準だ」と強調。インフレ率は来年1月には10%を下回るとの見方を示した。

CBRの決定を受けてルーブルは対ドルで大きく下落した。アナリストらは同国からの資本流出が加速するとみている。