2015/2/25

バルト三国

ムーディーズ、ラトビアを格上げ

この記事の要約

米格付け会社のムーディーズは先ごろ、ラトビアの信用格付けを改定し、従来の「Baa1」から投資適格級で上から7番目の「A3」に1段階引き上げた。見通しは「ステーブル(安定的)」としている。 同社は格上げの理由として財政収支 […]

米格付け会社のムーディーズは先ごろ、ラトビアの信用格付けを改定し、従来の「Baa1」から投資適格級で上から7番目の「A3」に1段階引き上げた。見通しは「ステーブル(安定的)」としている。

同社は格上げの理由として財政収支の安定、銀行部門のリスク低減などを挙げた。15年の政府の財政赤字はGDPの1.5%以内にとどまり、GDPに占める政府債務の割合は10年の46.3%から36%に低下すると予想している。また銀行部門は収益性を向上させるとともに、不良債権を減少させたと評価した。

見通しについては、不安材料として第2の輸出先であるロシア経済の低迷を挙げる一方で、エネルギー価格の低下やユーロ安、また家計所得の増加といった好材料もあるとしている。14年1-11月期にはロシア向け輸出が大きく減少したが、財の輸出全体では前年比2.2%増加した。

ムーディーズの発表に対し同国のヤーニス・レイルス財務相は「財政規律の強化と増税によって政府収入を増加させてきたことが評価された」とコメントした。