2015/3/11

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

セルビア、付加価値税率引き上げを回避

この記事の要約

セルビアのブチッチ首相は3日の記者会見で、財政赤字改善のために付加価値税(VAT)率を引き上げる必要はないとの考えを明らかにした。今年1-2月の財政収支が19億ディナール(約1,580万ユーロ)の黒字となり、財政改善の見 […]

セルビアのブチッチ首相は3日の記者会見で、財政赤字改善のために付加価値税(VAT)率を引き上げる必要はないとの考えを明らかにした。今年1-2月の財政収支が19億ディナール(約1,580万ユーロ)の黒字となり、財政改善の見通しが明るいことが理由だ。現在、VAT税率は20%で、食料品や医薬品については10%の割引税率が適用されている。

セルビア政府は2月末に国際通貨基金(IMF)から約12億ユーロのスタンドバイ融資を取り付けたが、財政改善の緊急策としてVAT引き上げを合意条件の中に盛り込んだ。ブチッチ首相によると、1-2月の財政赤字額が350~400億ディナールだった場合、引き上げを検討しなければならなかった。IMF合意では1-3月期の赤字額を550億ディナールと想定しているが、政府は250~270億ディナールに抑えられると見ている。

一方、電力料金の引き上げについては20日ごろまでに決定予定で、電力料金への物品税導入についても今後検討する方針だ。(1RSD=1.09JPY)