2015/3/11

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

米エスマーク、セルビア国営鉄鋼会社買収に引き続き意欲

この記事の要約

米鉄鋼メーカーのエスマークが、2月に買収交渉が決裂したセルビア国有鉄鋼会社ジェレザラ・スメデレヴォに引き続き強い関心を示している。ブシャード社長はこのほどロイター通信に対し、まず経営管理のサービス契約を結び、2016年1 […]

米鉄鋼メーカーのエスマークが、2月に買収交渉が決裂したセルビア国有鉄鋼会社ジェレザラ・スメデレヴォに引き続き強い関心を示している。ブシャード社長はこのほどロイター通信に対し、まず経営管理のサービス契約を結び、2016年1月ごろまでに買収を目指す方針であることを明らかにした。

セルビア政府は、財政赤字改善のための国有企業民営化策の一環で、ジェレザラ・スメデレヴォの出資比率80%の売却を計画。エスマークは買収に名乗りを上げた唯一の企業だったが、5,000人の雇用確保と長期的な企業存続の保証が不充分であるとして交渉が決裂した。政府は同社の民営化に向け3月末までに経営陣を刷新するとともに、新たにパートナー企業を模索していく方針を示している。

ジェレザラ・スメデレヴォはセルビア唯一の鉄鋼会社で、親会社の米USスチールが撤退を決めたため、12年に国営化された。鉄鋼市場の冷え込みにより赤字経営が続き、年間約1億2,000万米ドルの公的資金が投入されているもようだ。