2015/3/18

ロシア

在ロシア企業、登録制度の変更で混乱

この記事の要約

ロシアで1月に施行された外国企業登録の新規則をめぐり、現地進出企業に混乱が広がっている。政府機関への再登録を急ぐものの、煩雑な手続きと行政側の対応の不備により登録作業が進まないためだ。4月1日の登録期限が迫るのを前に、企 […]

ロシアで1月に施行された外国企業登録の新規則をめぐり、現地進出企業に混乱が広がっている。政府機関への再登録を急ぐものの、煩雑な手続きと行政側の対応の不備により登録作業が進まないためだ。4月1日の登録期限が迫るのを前に、企業は不安を抱えている。

ロシアでは昨年5月、「ロシア連邦への外国投資に関する法律」などの改正法が成立。今年1月1日から施行された。一連の規定では、外国企業は支店で働く外国人の人数等を記した登録証を行政当局に提出しなければならず、既に進出している外国企業にも再度登録が求められている。しかし行政側から企業への通知が不徹底であったことに加え、登録先となる連邦税務庁の体制が不十分なため、企業の登録作業は思うように進んでいない。登録機関を同庁とする正式発表がようやく昨年12月になってからだったことも、作業体制の整備の遅れにつながっている。モスクワの法律事務所プリオリテートのユリア・ヴァシーリエヴァ氏は通知の不徹底により「20~30%の企業は再登録しなければならないことを把握していなかった」と指摘する。

新制度では登録に際し、外国企業は登録料12万ルーブルを支払わなくてはならない。なお金融機関及び航空会社の再登録は免除されている。(1RUB=1.95JPY)