ルーマニア外務省がドイツ外務省に正式に謝罪した。9日のシュタインマイヤー独外相のブカレスト訪問時に手渡された冊子が原因だ。
この冊子、両国の国交135周年を記念するもので、表紙にはそれぞれの国旗の色で塗られたルーマニアとドイツの輪郭が隣り合わせに配置されている――はずだった。ところが、ルーマニアの方は正しかったものの、ドイツの色、黒赤金で浮かび上がったのは「フランス」の形だった。
シュタインマイヤー外相は、共同記者会見の冒頭でアウレスク外相から手渡された冊子を高く掲げて記者に示したが、謝られても「気づかなかったよ」と気にしない様子だったという。
今回は波風立たずに乗り切れそうだが、ルーマニア外務省は2月にも大失態をやらかしている。この時は、ヨハニス大統領訪仏を機に在パリ大使館が電子メールで発信したレセプション招待状にうっかり添付してしまった内部文書が問題となった。この文書は招待客のリストで、幾人かについて「嫌なやつ」、「胸くそ悪い」というコメントがつけられていたという。
問題は地理の復習だけでは片付かなさそうだ。(写真:APA/EPA/Robert Gehment)