2015/3/25

ロシア

露レターワンがDea買収で英国政府に歩み寄り、北海ガス田売却を検討

この記事の要約

ロシア系投資会社レターワンが、今月初めに独エネルギー大手RWEから買収した石油・天然ガス採掘会社RWE Deaの保有する英国北海域のガス油田の売却を検討している。18日付英フィナンシャルタイムズ(FT)が消息筋の情報とし […]

ロシア系投資会社レターワンが、今月初めに独エネルギー大手RWEから買収した石油・天然ガス採掘会社RWE Deaの保有する英国北海域のガス油田の売却を検討している。18日付英フィナンシャルタイムズ(FT)が消息筋の情報として伝えたところによると、レターワンのオーナーであるミハイル・フリードマン氏が売却のためのアドバイザーを近々決めるもようだ。同買収に反対する英国政府に歩み寄る姿勢と見られる。

Deaの買収価格は51億ユーロで、同社の資産には英国領内の12の石油およびガス田が含まれている。英国政府は、ウクライナ紛争による対露経済制裁が今後さらに厳しくなれば、英国北海域での採掘事業にも影響が及ぶとの懸念から、この買収に強硬に反対してきた。

英国政府は買収を禁止する権利はないが、状況によってはレターワンにDea売却を迫る考えも示唆している。また、英国での採掘権をはく奪することも可能とされる。裁判ともなれば膨大な費用と時間がかかるため、レターワンは最悪の事態を回避するため譲歩するもようだ。