2015/5/20

総合・マクロ

セントリカ、ガスプロムとの調達契約拡大

この記事の要約

英ガス会社ブリティッシュガスを傘下に収める公益大手セントリカは13日、ロシア国営ガス最大手ガスプロムの英子会社ガスプロム・マーケティング&トレーディングと結んでいるガス調達契約の調達量拡大と期間延長で合意したと発表した。 […]

英ガス会社ブリティッシュガスを傘下に収める公益大手セントリカは13日、ロシア国営ガス最大手ガスプロムの英子会社ガスプロム・マーケティング&トレーディングと結んでいるガス調達契約の調達量拡大と期間延長で合意したと発表した。これまでの契約分を含めた総調達量は291億立法メートルで、1年あたりの平均調達量は41億6,000万立方メートルとなる。

セントリカは2012年9月にガスプロム英子会社と3年間で24億立法メートルの調達契約を交わし、14年10月に供給が始まった。新契約による供給期間は15年から21年まで。

ガスプロムは欧州委員会から欧州連合(EU)競争法違反問題で異議告知書が送付されるなど、欧州での風当たりが強くなっている。セントリカのコン社長は、欧州のガス需給バランスがロシアのガスに大きく依存していることを指摘し、欧州経由でこれを輸入する英国にも影響が及ぶことに懸念を示している。

英国の天然ガス需要は年間約700億立法メートルに上り、その半分以上を輸入に依存する。北海ガス田の生産量が減少傾向にある中、国内のガス供給と電力の安定化には輸入拡大は避けて通れない。セントリカはガスプロムのほかノルウェーのスタトイルとの調達契約も拡大した。