中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2015/6/10

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

テレコム・オーストリア、南東欧の固定通信事業者を買収

この記事の要約

オーストリア通信最大手のテレコム・オーストリアは8日、スロベニアとクロアチアで電気通信事業を展開するアミスコ(Amisco)を完全買収することで、株主のアイリス(Iris)・キャピタルとKeBeKプライベート・エクイティ […]

オーストリア通信最大手のテレコム・オーストリアは8日、スロベニアとクロアチアで電気通信事業を展開するアミスコ(Amisco)を完全買収することで、株主のアイリス(Iris)・キャピタルとKeBeKプライベート・エクイティ、およびアミスコの経営陣と契約を締結したと発表した。南東欧事業を強化するグループ戦略に沿うもので、スロベニアで新たに総合サービス態勢を整えるほか、すでに同サービスを提供しているクロアチアでも高速通信網を獲得して市場地位を強化する。取引価格は未公表だが、3,000万~4,000万ユーロと推定される。

アミスコはスロベニアとクロアチアの固定電話・ネット接続サービス大手で、顧客数は約8万6,000人。昨年は4,100万ユーロの売上を計上した。今回の買収を通じ、同社のスロベニア事業はテレコム・オーストリアの現地子会社シモビル(Simobil)に、クロアチア事業は同ヴィップネット(Vipnet)に、それぞれ統合する形となる。

テレコム・オーストリアは今回の買収を機に、ブロードバンド通信、IP放送、固定電話にも守備範囲を広げ、総合サービス事業者への転換を果たす。