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2015/6/17

バルト三国

エストニアの石油小売オレレクス、ルクオイルのスタンド買収へ

この記事の要約

エストニア第3位の石油小売会社オレレクス(Orelex)はこのほど、ロシアのルクオイルから同国におけるガソリン小売事業を買収する契約を締結した。これによりオレレクスの給油所数は50から87に拡大し、同国で最大となる。買収 […]

エストニア第3位の石油小売会社オレレクス(Orelex)はこのほど、ロシアのルクオイルから同国におけるガソリン小売事業を買収する契約を締結した。これによりオレレクスの給油所数は50から87に拡大し、同国で最大となる。買収額は明らかにしていないものの、4,000万ユーロで取引されるもよう。取引の成立には独禁当局の承認が必要となる。

契約したのはオレレクスの資産管理会社アクア・マリナAS(Aqua Marina AS)と、ルクオイルの同ルクオイル・ヨーロピアン・ホールディングス(Lukoil European Holdings BV)。アクア・マリナASがルクオイルのエストニア子会社ルクオイル・エースティAS(Lukoil Eesti)の全株式を取得する。

取引が成立すればオレレクスは給油所の数で国内最大のアレクセラ(Alexela)を上回り、業界最大手に躍り出るが、一部には今回の買収について懐疑的な見方もある。高額な買収金額に対し、オレレクス側の資金調達方法が明らかになっていないためだ。

ルクオイルは昨年来、事業最適化の一環として海外事業の売却を進めており、すでにウクライナ、チェコ、ハンガリー、スロバキアの給油所を手放している。