ロシア商用車大手のGAZはこのほど開催されたサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(6月18~20日)で、同国最大手銀行の国営ズベルバンクと海外事業での提携で合意した。車両の輸出販売やリース事業、ファクタリング事業、最終顧客向けの自動車金融サービスなどで協力する。GAZは現在、国外での流通網の構築に向け、世界30カ国以上で提携候補企業と交渉している。
GAZグループは国外事業を強化しており、小型商用車「GAZelle NEXT」は欧州連合(EU)域内での販売が可能になる欧州統一型式認証(WVTA)を取得した。同モデルは現在、トルコで生産している。また、小型商用車をバルカン諸国で販売する準備も進めている。
ズベルバンクのセルゲイ・ゴルコフ理事は今回の業務提携について、「ズベルバンクは現在、大部分の独立国家共同体(CIS)諸国や中・東欧、トルコで事業を展開しており、当行の地理的なプレゼンスはGAZが輸出を検討する地域と一致する」とコメント。また、トルコではすでに、ズベルバンク傘下のデニズバンクを通して、GAZの現地生産や販売網の構築、消費者向けの自動車金融サービスで協力した実績がある、と強調した。