ブルガリアの保険会社ユーロインス・インシュランス(Euroins Insurance)は20日、仏大手銀行クレディ・アグリコルのギリシャ生保事業を買収すると発表した。規制当局の承認を経て、年内にも手続きを完了する。取引額は明らかにされていない。
ユーロインスのフリストフ社長は、ギリシャ経済の先行き不安で欧州金融大手が撤退に動いている事情を反映し、交渉を有利に進めることができたとコメント。「ギリシャの保険浸透率は西欧に比べて低い。経済が成長に転じれば、市場の伸び代は大きい」と期待感を示す。
ユーロインスは買収を通じて中東欧事業を急速に拡大しており、今回の取引は過去2年間で4度目の企業買収となる。2013年末には、蘭アフメアからブルガリアの生保・損保事業を、また豪QBEからブルガリアとルーマニアの事業を取得。今年初めには独タランクスからブルガリアとウクライナの事業を買収した。ギリシャには昨年8月に進出したばかりで、クレディ・アグリコルの事業取得により地盤固めを急ぐ。
来年のグループ保険料収入は3億5,000万ユーロを突破する見込み。