中欧石油最大手のハンガリーMOLは7月31日、イタリア同業のエニから「アジップ」ブランドのガソリンスタンドを含むチェコとスロバキアの下流事業買収を完了したと発表した。これにより小売網を11カ国1,900店舗に拡大。中東欧市場での地位をさらに固める。
MOLは昨年5月、エニからルーマニア、チェコ、スロバキアの卸・小売事業を取得することで合意した。ルーマニアについては今年2月に手続きを終了し、小売市場占有率で目標の15%を達成している。
今回、買収が完了したことで、MOLのチェコ・ガソリンスタンド網は125店舗増の316店舗となり、ウニペトロルに次ぐ市場2位に浮上する。MOLは同国内のガソリンスタンド・ブランドを「MOL」と「Papオイル」の2つに統合する作業を進めており、今回取得した「アジップ」も順次改名する。
スロバキアでも41店舗増の253店舗となり、トップシェアの地位を強化する。「アジップ」店舗は、秋までにスロバキアのブランド「スロヴナフト」に改名する。