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2015/10/28

自動車

トルコ自動車最大手に2億ユーロ、欧州復興開発銀などが協調融資

この記事の要約

欧州復興開発銀行(EBRD)は22日、トルコ最大の自動車メーカーであるトファシュ(Tofas)に対し、英HSBC及び米バンクオブアメリカ・メリルリンチと共同で、2億ユーロの協調融資を実施すると発表した。トファシュはこれに […]

欧州復興開発銀行(EBRD)は22日、トルコ最大の自動車メーカーであるトファシュ(Tofas)に対し、英HSBC及び米バンクオブアメリカ・メリルリンチと共同で、2億ユーロの協調融資を実施すると発表した。トファシュはこれにより、新モデル開発投資の半分近くがまかなえる計算だ。

トファシュは伊フィアットクライスラー(FCA)とトルコのコチ・ホールディングとの合弁会社。現在、FCAのハッチバック車とステーションワゴン車を開発製造し、輸出する計画を進めている。EBRDの以前の発表によると、これに必要な資金は4億1,500万ユーロに上る見通しだ。

今回の融資は、◇エンジニアリング、設計、試作車開発などの研究開発(R&D)◇生産に向けた設備投資(2016~22年)――が対象となる。

EBRDはさらに、トファシュで働く若者を増やすための支援も実施する。具体的には、職業訓練の質向上や教育機関との連携強化を視野に入れている。また、典型的な「男性の職場」である自動車業界で働く女性の数を増やすことも、目的の一つだ。

このプロジェクトとの関連では、今年8月、HSBCと蘭INGがトファシュによるフィアット部品の調達向けに2億ユーロの融資を決めている。イタリアの貿易保険機関(SACE)が輸出信用を供与した。