2015/11/18

総合・マクロ

RBI、親会社と合併か

この記事の要約

墺ライファイゼン・グループの中東欧子会社であるライファイゼンバンク・インターナショナル(RBI)が、主要株主であるライファイゼン・ツェントラールバンク・エスタライヒ(RZB)及びライファイゼンランデスバンク・ニーダーエス […]

墺ライファイゼン・グループの中東欧子会社であるライファイゼンバンク・インターナショナル(RBI)が、主要株主であるライファイゼン・ツェントラールバンク・エスタライヒ(RZB)及びライファイゼンランデスバンク・ニーダーエスタライヒ・ウィーン(RLB NOe-Wien)との合併を検討しているもようだ。グループの構造を簡易化し、資金調達を容易にする狙いがある。ただ、内部からの反発も強く、実現の見通しはまだ立っていない。ブルームバーグが17日、3人の消息筋の情報として伝えた。

合併が実現すれば、RBIの東欧事業と大手法人顧客事業はグループの墺国内の個人・中小企業顧客事業と統合される。再編に伴い、保険会社ウニカの株式35%を手放す案も浮上しているという。一方、ロシア子会社を売却する可能性については17日、RBIが否定した。

ライファイゼン・グループの再編は数年前から課題として上っていた。今回の合併案は、◇RBIの完全・部分売却◇RBIをRZBまたはRLB NOe-Wienと合併◇RBIをライファイゼンランデスバンクの一部あるいは全てと合併――などと並ぶ具体案の一つだ。

しかし、RZBに出資する州上部組織(ランデスバンク)の中に強い反対があるもようで、合意を形成できるかが今後の焦点となる。

RZBとRLB NOe-Wienは利益の多くをRBIからの配当に頼る。RBIはウクライナ紛争の影響や、東欧諸国における外貨建て融資の強制両替措置で利益が激減しており、これが両行の採算悪化につながった。自己資本規制の厳格化や銀行規制の強化が進む中、証券市場から資金を調達できないRZBとRLB NOe-Wienは、資金需要を満たすことがますます難しくなっている。

RBIにはRZBが60.7%を出資する。また、RZBにはRLB NOe-Wienが34.7%を出資するほか、シュタイアーマルク州、オーバーエスタライヒ州のランデスバンクがそれぞれ14.7%、14.6%を出資する。ランデスバンクの合計出資率は80.9%に上る

COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |