2015/11/25

総合・マクロ

新パイプラインを整備、墺・ハンガリー・ルーマニアが共同で

この記事の要約

ハンガリー、ルーマニア、オーストリアの3国が共同で、ハンガリーにガスパイプラインを整備する計画だ。欧州連合(EU)が計画する域内エネルギー運輸インフラ整備の一環で、ハンガリー中部ケチュケメート近郊のヴァーロシュフェルド( […]

ハンガリー、ルーマニア、オーストリアの3国が共同で、ハンガリーにガスパイプラインを整備する計画だ。欧州連合(EU)が計画する域内エネルギー運輸インフラ整備の一環で、ハンガリー中部ケチュケメート近郊のヴァーロシュフェルド(Varosfold)と北西部ジュールを結ぶ210キロメートルを新設する。送ガス能力は年44億立法メートル。中東欧経済紙『nov-ost.info』が19日に伝えた。

同計画に伴い、ヴァーロシュフェルドで天然ガス圧縮機を新設する。ハンガリー・ガスパイプライン運営事業者FGSZの投資規模は明らかにされていないが、同社の以前の発表では10カ年投資額(1,000億フォリント=約3億2,220万ユーロ)の大部分が同プロジェクトに振り向けられることになっている。

新規パイプラインの容量利用者の公募(オープンシーズン)を経て、工事日程を決定する。また、使用料はエネルギー公益事業規制局(MEKH)が設定することになる。

EUは域内の北東部と南西部を結ぶガス輸送網の整備を進めている。今回の新パイプライン整備プロジェクトは、ハンガリーとオーストリア、ルーマニアの送ガス網を連結し、黒海産天然ガスをオーストリアへ輸送できる態勢を整えるためのインフラ計画を構成する。以前から計画されていたが、ナブッコ、サウス・ストリームなど他の大型パイプライン敷設計画が優先され、幾度となく遅延されていた。

ハンガリー領内のインフラ整備では、南東部ルーマニア国境に近いチャナードパロタにおける圧縮機の更新も予定される。(1HUF=0.42JPY)