2015/12/2

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ポーランド物流企業、クロアチア事業を活発化

この記事の要約

ポーランドの物流企業がクロアチアでの事業拡大に向けた動きを活発化させている。今年7月にはOTロジスティクスがクロアチアの主要港であるリエカ港の運営会社の増資に応じた他、5月には鉄道貨物大手PKPカーゴがクロアチア同業で国 […]

ポーランドの物流企業がクロアチアでの事業拡大に向けた動きを活発化させている。今年7月にはOTロジスティクスがクロアチアの主要港であるリエカ港の運営会社の増資に応じた他、5月には鉄道貨物大手PKPカーゴがクロアチア同業で国営のHZカーゴと提携関係を結ぶことで合意に達した。ポーランド物流各社のクロアチアでの事業拡大の背景にはバルト海とアドリア海を結ぶ貨物輸送ルートを強化する狙いがある。

25日付の墺経済紙『ヴィルトシャフツブラット』によると、OTロジスティクスが増資に応じたのはリエカ港の運営会社ルカ・リエカ。株式購入後の保有比率は20.81%となり同社第2位の株主となった。ルカ・リエカは設備更新に伴う資金を確保するため、3億クーナ(約3,930万ユーロ)に上る増資を行うことを6月に決定していた。

一方、PKPカーゴはHZカーゴとの提携によってクロアチア南部のプロチェ港へのアクセスが可能となった。クロアチア政府はHZカーゴの民営化を進めていることからPKPカーゴが資本参加する可能性もある。一部メディアによると、欧州連合(EU)の欧州委員会の許可が得られ次第4億クーナに上る増資に向けた国際入札が開始される予定で、PKPカーゴとOTロジスティクスが関心を示している模様だ。

OTロジスティクスはポーランドのバルト海沿岸に位置するシフィノウイシチェとグディニャの2つの港を運営している。一方、クロアチアのリエカ港は同じアドリア海北岸にあるスロベニアのコペル、イタリアのトリエステに次ぐ同地域第3位の規模を持つ。OTロジスティクスのノヴィク最高経営責任者(CEO)は、ルカ・リエカの増資に応じた目的について、アドリア海とバルト海の間の輸送量を現在の3倍まで増やすことにあると述べた。(1HRK=17.08JPY)

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