英金融大手のHSBCホールディングスは、採算が取れないトルコ事業の売却計画を断念し、自力で再建するもようだ。ブルームバーグ通信が17日、消息筋の情報として報じたところによると、売却先探しが難航しているためで、ホールセール事業に注力して事業を再建すると見られる。
HSBCは昨年5月、グローバル事業再編計画の一環としてトルコ事業の売却を明らかにした。仏BNPパリバやアラブ・バンキング・コーポレーションなど複数の国際金融大手が関心を示す中、最有力売却先として蘭INGと交渉してきたが、トルコの政情不安や経済環境の悪化を理由に交渉打ち切りとなった。その後、トルコ・ガランティバンクやヤピ・クレディバンカジなど地元銀行との交渉を模索したもようだ。
現地紙「デイリーサバ」によると、HSBCトルコ子会社の赤字額は2015年1-9月期に前年同期の4倍以上の2億2,630万リラに達している。