道路走行料金の電子式徴収システムを運営するスカイトル(Skytoll=スロバキア)が、チェコ子会社を投資会社のJ&Tファイナンス・グループに売却していたことがこのほど判明した。これに伴い、J&Tのパルツル(Palcr)社長が子会社社長に就任する。
スカイトルはチェコ子会社を通じて同国の料金徴収システム運営事業の受注を狙う。チェコでは政府と墺カプシュとの現行契約が年末で失効する。これを機に、スカイトルが受注攻勢をかけており、政府推定額より5億コルナも少ない年15億コルナ(5,600万ユーロ)を提示した。
ただ、統括官庁の入札準備が遅れたこともあり、政府内では来年初めまでにスカイトルがシステムを構築するのは無理という見方が強い。このため、カプシュとの契約が3年延長される公算が高い。
J&Tは先月30日、習金平国家主席のチェコ訪問を機に、中国華信能源(CEFC)が株式40%を追加取得し、出資比率を50%へ引き上げた。また、スカイトルは昨年以来、建設実業家のペトゥル・シロヴァートコ氏が100%保有している。それ以前はJ&Tが10%を出資していた。(1CZK=4.69JPY)