独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社であるシュコダ自動車が、米国市場参入を検討している。VWの2025年までのグループ新経営戦略策定に向けたもので、未進出市場での事業可能性を探る動きのひとつ。シュコダは「北米も対象に入っている」としている。6日付の独経済紙『ハンデルスブラット』などが報じた。
シュコダは先月末に米国特許商標庁(USPTO)に「スペルブ」や「オクタビア」、「イェティ」などの商標登録を済ませた。ただ、これについては「他社による乱用を防ぐための決まった手続き」として米国進出計画との関連性を認めなかった。
シュコダ自はVWの技術と洗練されたデザイン、割安感を武器に欧州での人気を高めてきた。また、中国市場は同社の国別販売台数で最大の重要市場に育っている。
米国では排ガス不正問題を機にVWの評判が地に堕ちた。この中で、イメージの汚れていないシュコダの勝算は十分とみる業界関係者も多い。
一方、米国で人気の大型車をラインナップしていないことや、米乗用車市場が飽和していることを挙げ、新興諸国に注力するほうが得策との声も出ている。