エストニアの造船大手BLRTグループは7日、モンテネグロのビエラ造船所が運営する大型の浮きドックを買収した。全長235メートル、全幅45メートルで、エストニアの港湾都市クライペダにあるBLRT傘下のウェスタンシップヤードの施設内に設営する。バルト3国で最大規模のドックとなる。
新ドックの獲得はBLRTとクライペダ港が2015年に立ち上げたプロジェクトの一環。同プロジェクトは同港のインフラ改善と港湾事業者の作業能力向上を目的とし、政府から1億ユーロの助成を受けている。
BLRTはエストニア、リトアニア、フィンランドで修理・改装専門の造船所を運営し、乾ドック1基と浮きドック8基を所有する。大型船舶の修理は現在、フィンランド南西部にある北欧最大のトゥルク造船所の乾ドックで行われているが、今後はクライペダでもパナマ運河を通過できる大きさのパナマックス船型の修理や改装が可能になる。