ノルウェー国営通信企業のテレノールが、近くロシア・ビンペルコムの株式33%を売却する方針だ。現在、株式を一括して引き受ける買い手を探しているが、9月末までに見つからなければ、ロンドン証券取引所に放出する考え。8月1日付の英字紙『モスクワタイムズ』が報じた。
ビンペルコムが運営する「ビーライン」は約6,000万人の加入者数を誇るロシアの主要移動通信ブランドの一つ。しかし、テレノール筋によると、出資比率33%ではビンペルコムに対する権利・影響力を十分に行使できないため、投資家を見つけるのが難しいという。
証取で売却することになった場合、テレノールでは相場より安い1株3.96米ドル、総額23億ドル以上の売却益を狙っている。イタリアで計画する香港・ハチソンとの携帯電話事業統合計画を欧州委員会が承認すれば、売却益が増える可能性は高い。取引に当たってはモルガン・スタンレーとJPモルガンが幹事を務める。
テレノールはすでに昨年10月の段階で、ビンペルコム株を手放す意向を明らかにしていた。