GEがブダペストにデジタルハブを開設、デジタル企業化を加速

米ゼネラル・エレクトリック(GE)は7日、ハンガリーの首都ブダペストに同社6番目のデジタル支援拠点(デジタルハブ)を開設した。中東欧のモノのインターネット(IoT)市場の拡大を視野に入れたもので、投資額は約3,000万ドルに上る。

GEは従来の工業企業から世界屈指のデジタル企業への変身を目指しており、2020年までにデジタル産業分野で年間150億ドルの売上高を目標に掲げている。デジタルハブの増設によって、同戦略を加速させる。

GEは今年2月、世界初の企業顧客用クラウドプラットフォーム「プレディックス(Predix)」を立ち上げ、電力、医療、自動車、化学、運輸など様々な分野の顧客にビッグデータの分析・活用のソリューションを提供している。デジタルハブはこれをサポートする部署で、すでにデトロイト、ニューオリンズ、グレンアラン、バンガロール、リヤドの各都市に設けられている。

ブダペストのデジタルハブは中東欧のIoT市場向けに、ソフト開発、ビジネスプロセスやアプリケーションの脆弱性の克服(レジリエンス)、インフラ運用、ビッグデータソリューションへのアクセスなど、IoTの課題解決を支援する。17年末までに400人の雇用を創出する計画だ。

GEは1989年にハンガリーに進出。現在12の工場、5つの研究開発(R&D)センター、3つのビジネスサービスセンターを構え、従業員1万人超を抱える。国内最大の輸出企業で、製品の99%を主に米国と欧州連合(EU)に輸出し、昨年の輸出額は160億ドルに上った。過去2年間の現地投資額は約1億2,000万ドルに上る。

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