2016/11/23

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

味の素、トルコ食品大手オルジェンを買収

この記事の要約

味の素は16日、トルコ食品大手オルジェンを買収すると発表した。全株式を約74億円で取得する。トルコを中東事業拡大の拠点と位置づける中期経営計画に沿い、同国の一般消費者向け事業の地盤強化を図る。来年3月末までに手続きが完了 […]

味の素は16日、トルコ食品大手オルジェンを買収すると発表した。全株式を約74億円で取得する。トルコを中東事業拡大の拠点と位置づける中期経営計画に沿い、同国の一般消費者向け事業の地盤強化を図る。来年3月末までに手続きが完了する予定だ。

味の素は大手食品グループのイルディス・ホールディングと創業者一族が持つオルジェンの株式を取得する。これによって同社の「ビジムムファク」ブランドやブイヨン、粉末スープ、メニュー用調味料、粉末デザートの4事業を取り込む。他の事業は買収前にイルディス・グループに移管するか、閉鎖する。

トルコは堅調な経済成長が続いているほか、人口に占める若年層の比率が高い。都市部で女性の社会進出が広まっていることもあり、味の素では簡便な調味料・加工食品等の需要が今後も高まるとみている。

オルジェンは1987年の創業。味の素が取得する4事業の2015年売上高は1億200万リラ(約35億円)だった。

味の素はトルコで2013年から食品メーカーのキュクレと合弁事業を展開している。味の素によると、キュクレが高・中価格帯の液体調味料を手がけているのに対し、オルジェンは幅広い価格帯の粉末・キューブ状調味料を扱っており、両社は補完的関係にある。(1TRY=32.99JPY)(東欧経済ニュース2013年11月13日号「味の素、トルコ食品会社と合弁」を参照)