中東欧最大の格安航空会社であるハンガリーのウィズエアーはこのほど、5月中旬にスロバキア東部のコシツェ空港発の定期運航路線を現行の4路線から1路線に減らすと発表した。利用客が少ないためで、より需要の大きい路線に営業力を振り向ける。路線縮小に伴い、同拠点の従業員は他拠点に異動する。
ウィズエアーは現在、コシツェからケルン、テルアビブ、英ドンカスター、ロンドン・ルートンの4路線を定期運航している。5月14日からはロンドン・ルートンへの1路線のみ運行を継続する。ケルンへの路線は昨年の6月下旬に就航したばかりだった。
今回の変更で運行が中止された便の航空券については、代替便への振り替えや販売価格の120%を補償することで対応する。
同社の今回の決定はコシツェ空港には意外だったようだ。同空港のトゥメイ最高経営責任者(CEO)は「廃止される全3路線は収益性が高く、利用客にも非常に人気があった。そのためコシツェ空港は同路線の増便に取り組んでいたところだった」と述べ、驚きを表した。同空港の昨年の利用客数は前年比で14%増の約50万人に達した。
ウィズエアーは先月、ウィーン国際空港に拠点を開所すると発表した。今年中に同空港から17都市への定期運航便を就航する。一方、同月下旬には、プラハ国際空港の拠点を6月中旬に閉鎖し、現行の9路線を3路線に減らす計画も明らかにした。低需要を理由に挙げている。