ポーランド国営電力のエネルガとエネアは4日、石炭火力発電所の建設工事の発注先を米ゼネラルエレクトリック(GE)のエネルギー事業部門GEパワーと仏アルストムから成る企業連合に決定したと発表した。契約額は60億ズロチ(約14億3,000万ユーロ)。2023年の稼働が見込まれている。
発電所が設置されるのは北東部のオストロウェンカで、出力は1,000メガワット。約30万世帯の需要をまかなえる規模という。
GEパワーが設備の設計・製造・供給を担当する。超々臨界圧発電方式(USC)の採用により、熱効率は46%とポーランドの石炭火力発電所として最高水準となる。
今回の工事入札にはポリメクス・モストスタルとラファコのポーランド連合と、中国電力工程顧問集団(CPECC)も参加していた。エネルガは12月の経過報告で、参加企業・連合の提示額が全て、予算(48億ズロチ)を超えていた事実を明らかにしていた。
ポーランドは2050年までに電源構成に占める石炭の割合を現行の80%から50%へ縮小する計画で、石炭発電所の新設は今回のオストロウェンカのプロジェクトが最後となる。(1PLN=31.33JPY)