スロバキアに新たな自動車メーカー進出か

スロバキア政府が20日、東部のコシツェに近いハニスカ工業団地を「戦略投資計画」と位置付けたのを機に、新たな自動車メーカーが同国に進出するのではという憶測が広まっている。現地メディアは進出の可能性のある企業として、◇中国・浙江吉利グループや大洋電機などが出資する電気自動車(EV)メーカーの知豆(Zhi Dou)◇独高級車メーカーBMW◇中国・山東玲瓏タイヤ(リンロンタイヤ)――などの名を挙げている。

経済省はハニスカ工業団地に入居する企業を秋までに発表する方針だ。候補として欧州・アジア企業など5社が残っているとしたが、名前は明らかにしていない。23日付の現地経済紙『ホスポダージュスケー・ノビニ(HN)』によれば、自動車業界の企業が進出するという。経済省が、英ジャガー・ランドローバー(JLR)のニトラ工場(700ヘクタール)をしのぐ910ヘクタールの用地を抑えたことも、その傍証とみられているようだ。

知豆は秋までに東欧拠点の立地を決定する方針を明らかにしている。ただ、HN紙によると、対抗するルーマニアのほうが政府の助成が手厚く、有利な様相だ。

BMWはこれまでにも2度、スロバキアへの進出がうわさされた。過去の場合と異なり、今回は取材に対し否定のコメントを出していないという。

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