チェコ投資会社PPF、英オンライン旅行誌に出資

ロンドンに拠点を置くオンライン旅行誌カルチャートリップは4月24日、チェコの投資ファンドPPFを含む投資家から8,000万ドルを調達したことを明らかにした。今回の調達額は欧州のメディア関連企業としては過去最大規模。新コンテンツの開発に加え、米IT大手グーグルやフェイスブックのスタッフを採用し、事業戦略並びに米国との関係の強化を図っていく方針だ。

同社が新たに幹部として迎えるのは、フェイスブックで広告部門を経験したマイク・フォックス氏や、グーグル傘下のユーチューブでグローバルセールスを統括していたディック・ソーレ氏。フォックス氏はグローバルマーケティング、ソーレ氏は事業の収益化をそれぞれ担当する。

今回の資金調達に関しPPFのフヴァータル氏は、「カルチャートリップにはメディアと旅行業界に真に革命的な変化を起こす大きなポテンシャルがある」と述べた。

カルチャートリップは2011年に設立された。小企業のため売上高の報告義務はないが、以前の数字では2016年9月末までの1年間の売上高はおよそ1,020万ポンド。過去18カ月間でウェブサイトの月間ページビューは大幅に増加し以前の3倍以上になった。それに伴って同期間に200人近くを新たに採用している。

PPFは1991年にチェコで設立された投資ファンドで、昨年6月末時点の保有資産は350億ユーロ。投資先は金融、不動産、小売、保険、鉱物資源など幅広く、最近は通信やバイオ技術にも力を入れている。

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