スロベニア議会選、反難民の民主党が第1党に

2018年6月6日発行 No.1067号

スロベニアで3日に実施された議会選挙(定数90)で、ヤネス・ヤンシャ元首相(59)率いる中道右派の民主党(SDS)が第1党となった。主な争点となった難民問題で強硬姿勢を打ち出して支持を集めた。ハンガリー、オーストリア、イタリアなどに続く反難民政党の勝利で、難民の積極的な受け入れを掲げる欧州連合(EU)にとって大きな打撃となる。ただ、SDSの得票は過半数を割り込み、単独での政権樹立は不可能で、連立交渉を進めるが、協議は難航が予想される。

選挙管理委員会が開票率99.9%の時点で発表した結果によると、SDSの得票率は25%で、25議席を確保する。2位は元コメディアンのマリャン・シャレツ氏が率いる「マリャン・シャレツ・リスト(LMS)で、13議席を獲得する。以下、社会民主党(SD)が9.9%(10議席)、改選前の与党党だった現代中央党(SMC)が9.8%(10議席)、左派党が9.3%(9議席)と続いた。

パホル大統領はヤンシャ氏に組閣を命じる方向だ。しかし、SDSは選挙戦でハンガリー政府との連帯を打ち出したことで、多くの政党が同党との連立を拒否しており、多数派を形成するのは難しい情勢だ。

一方、第2党のLMSを率いるシャレツ氏は、ヤンシャ氏の連立交渉が失敗した場合には、自ら組閣に挑む意思を示している。

シャレツ氏は政治家の物まねを得意とするコメディアンだったが、政界に転身し、8年前から北部カムニクの市長を務めている。昨年11月の大統領選挙では有力候補のパホル候補を相手に決選投票へ持ち込み、47%を得票して注目された。

SMCのツェラル首相は今年3月、最高裁が大型鉄道プロジェクトの是非を問う国民投票のやり直しを命じる判決を下したことを機に辞表を提出。議会選挙が従来予定より1週間早く実施された。

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