ロシア第2位の航空会社で国内線最大手のS7が小型ビジネスジェットの生産工場の設置を計画している。このほど同社を訪れたモスクワ州のボロビヨフ知事が明らかにしたもので、同社は130億ルーブル(1億6,300万ユーロ)を投じてモスクワ近郊に工場を整備する予定だ。パイロットの教育拠点や機体の整備と保全を行う施設も設置し、1,000人の雇用を創出する。
現地経済紙『ベドモスチ』によると、工場が設置されるのはS7が飛行場を建設しているモスクワ近郊のスプートニク地区で、完工まで2~3年かかる見通し。年間で20~25機を生産する予定だ。
同社が生産するのは米国の航空機メーカー、エピックエアクラフト(Epic Aircraft)が開発した単発機「エピックビクトリー」。S7はエピック社の破産後の2012年に同機を生産する権利を取得していた。エピックビクトリーは操縦士1名と乗客4~5名が搭乗できる小型単発機で、機体にはカーボン繊維を利用し軽量化が図られている。最高時速は600キロメートル、航続距離は2,000キロメートル。(1RUB=1.64JPY)