トルコ・ストリーム、来年末稼働へ

ロシア産の天然ガスを黒海・トルコ経由で欧州に供給するパイプライン計画「トルコ・ストリーム」の黒海区間完工を祝う式典が19日、イスタンブールで行われた。来年末までに陸上区間の工事が終了し、輸送が始まる見通しだ。

ロシアは、年来対立するウクライナを迂回して欧州に天然ガスを供給するルートの整備に取り組んでおり、トルコ・ストリームはその一つ。ロシアのアナパからトルコのクユキョイの930キロメートルを黒海海底パイプラインで結び、トルコ北西部のリュレブルガズで同国の送ガス網に接続する。リュレブルガズまでの69キロメートルはトルコ国営送ガス会社ボタシュが、リュレブルガズから欧州連合(EU)国境までの区間はボタシュとロシア国営ガスプロムが共同でパイプラインを敷設する。

トルコ・ストリームはトルコ国内向けと南欧向けの2本のパイプから成る。年間輸送能力はそれぞれ157億5,000万立方メートルだ。

トルコはエネルギー需要をほぼ全面的に輸入に依存する。ロシア産天然ガスは2016年以来、やはり黒海を経由する「ブルー・ストリーム」パイプラインを通じて調達している。

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