欧州投資銀行(EIB)は10日、スロバキアに対し3億1,960万ユーロを融資することで合意したと発表した。対象となるのは汎欧州輸送回廊に関連する交通インフラの整備事業で、道路や鉄道工事のほか、鉄道車両用エンジンや客車の購入が含まれる。今回の資金はEIBから同国に対する総額6億7,000万ユーロに上る融資の一部となるもの。EIBはすでに2015年に同国に対し3億5,000万ユーロを融資している。
EIBによると、今回の資金は他の調達先からの資金と合わせて利用される。首都ブラチスラバからチェコとの国境までの線路の改修、ジリナにある鉄道拠点の整備、ブラチスラバの路面電車用軌道の敷設及びドナウ川での新しい橋梁の建設などが対象となる。政府は各プロジェクトの費用のうち最低15%を自らの資金で賄う必要がある。
今回の融資は欧州連合(EU)の統合インフラオペレーショナルプログラム、及びEUが域内のエネルギー・運輸・通信の3分野でインフラ投資を促進するための財政支援措置「コネクティング・ヨーロッパ・ファシリティ」(CEF)からの資金47億ユーロと合わせて利用される。同プロジェクトは汎欧州輸送回廊のうち鉄道及び道路の未接続の部分の整備のほか、鉄道車両の購入などが含まれる。EIBはこれまでにブラチスラバの公共交通の近代化やその他の都市における路面電車やトロリーバスの改修など32のプロジェクトを承認している。