製薬大手リヒター、デジタル避妊センサー開発の米プリマ・テンプに資本参加

ハンガリー製薬大手ゲデオン・リヒターは3月末、デジタル通信技術を活用した避妊用センサーを開発中の米プリマ・テンプ(Prima Temp)に資本参加した。経口避妊薬など産婦人科系事業の拡大を加速させているリヒターは2017年10月末、プリマ社と新製品のライセンス契約を交わすとともに少数株主として資本参加することで合意しており、今回の転換社債起債を通して500万ドルを出資した。

プリマ・テンプが開発を進めているのは、排卵前の微妙な体温変化を感知し、スマートフォンに通知するリング状の膣内センサーで、米国では「プリヤ(Priya)」、その他の市場では「アヨラ(Ayola)」の名称で販売される予定だ。リヒターは同商品のライセンスおよび販売契約を交わし、米国とカナダを除く世界各地での独占的販売権を取得している。

リヒターは中東欧最大の製薬会社で、中枢神経系疾患や循環器系疾患の治療薬を主力商品とするが、近年は産婦人科系商品が好調で売上全体の3割強を占める。2018年の売上高はほぼ14億ユーロ、純利益は1億3,790万ユーロだった。

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