アムール川鉄橋、軌道敷設工事が開始

中国とロシアの共同インフラ事業アムール川鉄橋プロジェクトで、このほど土木工事が完了し、両国の建設会社が鉄道架線工事に着手した。現地日刊紙『黒竜江新聞』が2日報じたもので、5月20日までの完工を目指す。同鉄橋は両国極東部の国境を越える従来のルートに比べ内陸側に位置することから、輸送距離が大幅に短縮され、物流面で大幅な効率化が期待される。

アムール川鉄橋は全長2,209メートルで、北岸にあるロシアのニジュネレニンスコエと対岸の中国黒竜江省の同江市を結ぶ。このうち懸垂式鉄橋は長さ約1,300メートル、幅は14.5メートル。ロシアは鉄鉱石、石炭、無機質肥料、木材などの輸出ルートとして利用する計画だ。2020年の貨物輸送量は年間300万トン超、列車利用者数は148万人を予測する。

ロシアと中国は2013年、交通相レベルでアムール川鉄橋建設の基本合意を交わし、16年に着工した。鉄橋および関連鉄道インフラなどを含めた投資額は3億ドル超。新設軌道の全長は19.9キロメートルで、このうち13.5キロメートルがロシアに敷設される。一方、ブラゴヴェシチェンスクと対岸の黒河市を結ぶ自動車道橋は、年内に開通する見通しだ。

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