スロベニア最大手銀行の国営ノヴァ・リュブリャナ銀行(NLB)の民営化がこのほど完了した。国営資産管理会社(SDH)によると、グローバル預託証券(GDR)の発行を含め株式199万9,999株を放出し、多数の国際投資家を新株主に取り込んだ。販売価格は1株が54.75ユーロ、1GDRが10.95ユーロで、1億950万ユーロを調達した。
スロベニア政府は昨年11月、NLBの新規株式公開(IPO)によって保有する約75%の株式を手放すことを決め、同月に1株51.50ユーロで59.1%を売却していた。民営化完了後、政府はNLBの株式約25%株を保有し、引き続き筆頭株主にとどまる。
NLBをめぐっては、2013年に債務不履行の危機に陥ったため、政府が23億2,100万ユーロの公的資金を注入した。EUの欧州委員会は、政府が17年末までに同行の株式シェア75%プラス1株以上を売却して民営化する条件で、同支援を認可していた。