独高級車メーカーのアウディが、ハンガリーのジュール工場を電気自動車(EV)事業の主要拠点として整備する。このほど発表した投資プロジェクト「Eトランスフォーメーション」によると、410億フォリント(1億2,500万ユーロ)を投じて駆動モーターの生産能力を増強するとともに、技術開発センターを拡張する。投資額のうち64億フォリント(2,030万ユーロ)を政府の助成で賄う。
ジュール工場はアウディのほか、親会社フォルクスワーゲン(VW)グループのブランド車両向け内燃エンジンの生産拠点となっている。1年前にはアウディ初のEVモデル「eトロン(e-tron)」向けに駆動モーターの生産に着手した。同モーターの昨年の生産台数は内燃エンジン195万基に対し、9,453基にとどまるが、新モデルの投入など本格的なEV展開に向け生産体制を強化する。
一方、技術開発センターでは駆動モーターの開発力の整備、燃焼エンジンの効率向上などに投資し、最新の試験台を備えた作業施設なども新設する。また、ジュール工場ではアウディ車を年間約10万台生産しているが、「Eトランスフォーメーション」を通じてEV車種導入の準備に着手する予定だ。(1HUF=0.36JPY)