中国の自動車メーカー、力帆実業がロシア西部のリペツクで計画していた組立工場の建設を断念した。リペツク経済特区の関係者が先ごろ明らかにしたもので、同社はロシアの新車市場の縮小により今後も収益が見込めないと判断した。予定では、新工場の年産台数は6万台、雇用規模は1,500人だった。
力帆実業は2014年に同工場の建設計画に署名していた。同社は15年7月に新工場の起工式を開催したが、建設開始については延期を繰り返してきた。リペツク州政府によると力帆は同工場に3億ドルを投資する予定だった。
同社は2007年にロシアの自動車メーカー、Derwaysのチェルケスク工場で車両の組み立てを開始した。同国の欧州ビジネス協議会(AEB)によると、2018年のロシアにおける力帆実業の乗用車及び小型商用車の販売台数は1万5,097台で、前年から11%減少した。市場全体の販売台数は180万591台で前年比12.8%増だった。